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雑魚の云々

.20

昔はよかった!

夏の思い出・・・

今日はもう20日か・・。

というと、夏休みは残すとこあと10日あまり。。宿題が気になるころですね~・・

わたしが小学生のとき、毎年8月の初めころから母の実家に行き、お盆に母が迎えに来るまで2週間くらいそこでイトコたちと過ごしていた。

母の実家は距離にして10Kmくらい離れている。今でこそどこのウチにも車があるから、10Kmくらいはわけない距離だが、そのころはまだ公共交通機関しかないころだ。幼児の頃は母と一緒にバスや汽車を乗り継いで行った記憶がかすかにあるが、小学校低学年のころからは歩いて行ったものだ。

今はウォーキングのくせがついているので10Km歩こうと思えば歩ける。しかし子どもの足で10Kmはけっこうな距離である。でも毎年その道を歩いて行くのがイヤだと思ったことはない。

田舎道のちょうど中間地点に一休みできるお店があった。母は必ずそこに寄って飲み物やお菓子を買ってくれた。ビー玉のコロコロしたラムネは苦手なので、わたしは瓶のミルクセーキを飲んだ。クジのついたフーセンガムは「当たり」が出るのが楽しみだった。当時は「当たり」の数も多かったような気がする。

一休みしたらまたカラカラに乾いた土ぼこりの道を歩いた。しばらく進むと車道を離れて歩ける近道に入る。車が通らない道なので草も生えている。土ぼこりの道よりよほど涼しいし空気もきれいだ。峠を越えて歩く道だけど、そのあたりにも家がところどころにあって、よくこんなさみしいところに住んでるな~と思いながら歩いた。今思えば、うちの辺りといくらも違わないのだが・・(笑)

峠から少し下ったところに吊り橋があった。元々はそれこそ「かずら橋」のような怖い橋だったように思う。ただしわたしの記憶にあるのは新しく架けられた橋なのだ。吊り橋なので多少ゆれるから、怖くないと言えばうそになるが、しっかりしたワイヤーで繋がれた丈夫な橋である。だからそれほど恐怖感はない。いよいよそれを渡れば、母の実家のある地区に入る。地元の中学生などはそのつり橋の下あたりまで泳ぎにきて遊んでいた。

そこを渡って川沿いに緩やかな坂を上って行けば、祖父や祖母や賑やかなイトコたちの待つ母の郷に着くのだ。

そこでわたしだけ約2週間、イトコたちと毎日遊んで過ごした。本家には5人のイトコがいた。少し離れた分家にも5人のイトコがいた。たぶん一人くらい増えたところで、叔父や叔母は気にすることもなかったのだと思う(笑)年上のイトコたちはそれぞれに家の手伝いも決まっていて、午前中は主に手伝いをし、午後からは泳ぎに行ったりして遊んだ。わたしは宿題を持って行ってはいたが、まずすることはなかった。

そこも農家だから夏の間、男は草刈りやら山仕事やら、外の仕事が忙しい。女は畑仕事と冬に使う布団の仕立てなども自分たちでやっていた。開け放した続きの8畳間に、洗濯して固く糊付けした表生地を裏返して敷き、その上に打ち直しした綿をのせる。綿をまんべんなく厚みが変わらないように載せ、4つ角を生地と綿を固定するように布団針と太目の木綿糸で留める。それが出来たら、四方から中心に向けてくるくると丸めて寄せる。これがけっこう大ゴトなのだ。丸めて抑えておかないと、ふかふかの綿はすぐに戻ってしまう。わたしは丸めたところが戻らないように、抑えて手伝った。

全部が丸まったら、表生地の中央の開いている口に綿を通すようにしてひっくり返す。。祖母が「赤ちゃんが生まれるよ~!」と言いながらひっくり返すと鮮やかな模様の布団が現れる!糸で留めた四つ角を引っ張り出して、布団らしくなる。中央の口を縫って収め、綿と生地がずれないようにところどころを糸で固定して留める。これで一丁出来上がり!!綿ぼこりはするし、汗はかくし、手間暇かかって家族が多いとたいへんだぁ。。

そういえば、畳を上げての大掃除も夏の行事だった。庭にムシロを敷いて、畳を一枚づつ担ぎ出し、2枚を立てかけて並べ、しばらく風を通す。その間、板間になった部屋はきれいに拭き掃除して子供たちが走り回る。。干してある畳のトンネルをくぐりたかったけど、それはさすがに許されなかった。。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

今はどこの家にも布団はじゃまになるほどあるし、自宅で仕立てなんかするひともない。困るのは処分に困るくらいのことだ。

大掃除などせいぜい窓と網戸と換気扇くらいのもんだが、それさえも手抜き。。

時代が変われば、人も習慣も変わる。どっちがいいと言われても困るけど懐かしい思い出である。

不思議なことだが、渡ったことも覚えていない『かずらの吊り橋』がよく夢に出てきていた。最近こそみなくなったけれど、かなり大人になってからもだ。。幼心に恐怖として残ったのか・・?それとも見たことも渡ったこともないのに過去の記憶、デジャブ・・?

ま、大人になってからよかった!と思えることのひとつに、夏休みの宿題をギリギリになって片付けなくてよくなった、というのがあることは間違いない。。

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Comment
1863
「赤ちゃんが生まれるよ~」って布団をうちかえるの、
すっごく懐かしいですっ!
ウチでもやってました。
でも、私が小学生の低学年くらいまで…かなぁ。
母がやるのを手伝いながら邪魔しながら…。
あの技、母の代で終わってしまって、伝授されておりません…。
ああ、私の代で途切れさせてしまうのか…。
今から母に習いたい気もするけれど、
今では母も面倒くさがって「布団?買いんさい」と言うだろうなぁ。

だが、娘に「赤ちゃんがうまれるよ~」って言ったところで、
「はぁ?なにいいよるん?」って冷たく返されそうだなぁ。

1864
>柿ちゃん
へぇ・・?柿ちゃんも覚えてるんだ・・!むかしはどこでもやってたよね~・・針箱のなかに、布団針ってあったものね~・・

「赤ちゃんが生まれるよ~」っていうのは、今思えば笑えるセリフだね!現代っ子が聞いたら、「はぁ?」って返されそう。。v-12

昭和は遠くなりにけり・・。だねぇ・・


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